時事逓信屋 PAGE2
① 素材 ② ゼロからの進化 ③ アクセルとブレーキ ④ 広島岩国道路 ⑤ 車と人の通行ルール ⑥ ワクチン ⑦ 広さの例え ⑧ 鉄道レールと電力・信号 ⑨ 電車運転業務
2021年11月03日投稿
もう十年以上なるでしょうか、WEBで公開していたホームページ素材は大変に賑やかだった。自然素材・海・動物・スポーツ・etc・・とホームページを作成するのに大変重宝していた。利用規約さえ遵守すればフリーにて使用でき、しかも大変奇麗でしっかりとした仕事をしていたWEB素材サイトが沢山あった。そのサイトを紹介する素材集サイトも多々公開しており、ポータルサイトのヤフートップページにも素材紹介コンテンツもあり、それは華やかだった。素材を使用しなくてもその素材を見ているだけで結構楽しく暇な時間を過ごせる。また、今は無くなってしまったがグーグル検索システムのページランクというものがあり、検索で目的のサイト開くと1から10迄のランクがブラウザのタスクバーの隅に表示されて、そのサイトの評価基準が参考できた。そのランクが自分のサイトにも表示され、サイト評価は最高で4のランク、3から4にランクが上がるには時間がかかった覚えがある。なので素材管理者は、それを基準にしたかどうかは定かではないが、素材作成のサイト管理者様も恐らく熱が入っていたと思う。
そして時とともに、その素材サイトも徐々に一つ、また一つと閉鎖して行った。当サイトの様な自然素材集として公開したサイトも当時数多くあり、ホームページ開設にあたり大変参考になったものだ。そのサイトが閉鎖する理由は様々あると思うが、なんとか無料サーバーにでもアップして維持してもらいたかった。時代の流れでネット環境のセキュリティー強化等で、個人のホームページは色々な意味で維持管理等、負担が増える今のネット状況。当サイトのTOPページに紹介している素材サイト様のバナーリンクも当時からの老舗のサイトさんですので、どうぞご利用してください。
2021年11月05日投稿
卵が先か鶏が先か?よく聞く話です。恐竜が絶滅したのは隕石が原因とか人は猿から進化したなど、諸説・論文がありネットでも数多く情報が得られ、山賀 進さんのホームページ"https://www.s-yamaga.jp/index.htmを拝見すると結構参考になる。その進化論・自然科学・物理学・宇宙物理学・生理学・数学等々難しい論文と公式が次から次へと出てきて、ある程度読んだが難しすぎてパニックになった。そこで今日は難しい論理・理論はさて置き、根本的な疑問で生物の起源である自称”ゼロからの進化”を考えたいと思います。
今の所、地球以外の宇宙で生物は発見されていない。そうだとしたら生物は地球内で誕生した訳(隕石が運んできた可能性または宇宙からの未確認生物の可能性)で、熱い地球が冷え、のちに海が誕生し、そこで生物誕生したと仮定して、その最初の誕生はゼロからの進化で、何もない所に生物誕生の源になる何かが誕生した事になり、最も興味が有るのはその誕生のプロセスで、ゼロからの進化の瞬間です。その最初に誕生した何かが、のちに枝分かれし現在の多種多様の生物が形成されたとしたら、生物の起源を考察する場合、仮説ではなく確実な証拠を示す証明が知りたい。
地球誕生から現在までの時間を2倍にした未来の人は、人の誕生の起源は人だという事実を誰も知る由もなく、そこでまたゼロは何かと思考する事だろう?。結局、後も先も何もわからない結論になり、宇宙に果ては有るのか無いのか?と同じ事になった。数学はゼロが発見されたが自然界のゼロの発見は、まだ遠い先のようだ。
2021年11月08日投稿
車は日進月歩で進化している。ジーゼル・ガソリン・天然ガス・モーター・水素と地球温暖化対策で駆動装置の開発が各国はしのぎを削っている。また、事故防止による安全面でも多種多様な技術が組み込まれていて、年間の交通事故死亡者(飲酒運転強化策も含む)も以前と比べ大幅に減少した。そんな中、気になるのはアクセルとブレーキの踏み間違えで毎年事故案件が発生しているが、その多くは高齢者のペダル操作の勘違いだ。その勘違いを医学的に治せと言われても不可能に近い。では、どうしたらその様な勘違い事故を防げるのだろうか。
そこでよく考えると数十年前も高齢者は車を運転していたが、勘違い事故は無いのに等しかった。そう、その時代はマニュアル免許(クラッチが付いたギヤー操作)だけで、今のオートマ免許の選択はなかった。車の発進時は必ずクラッチを踏み前進か後進を選択し、クラッチを離しながらアクセル踏む半クラッチ操作で始動する。止まる時も、動かす時も、走行中も常にその操作を繰り返した。つまり、エンジンを始動させギヤーを入れてサイドを解除し、左と右のペダルを踏むだけの操作と違いマニュアル免許は、左足でクラッチを踏んでいる状態で、必ず右足はブレーキの方を踏んでいる。仮にアクセルを踏んでも左足がクラッチを踏んでいるので動かないのだ。そして前方に危険を察知したら、必ず左足はクラッチを踏んで右足はブレーキを踏む。間違えて右足がアクセルを踏んでも加速しない、どの操作も必ずクラッチ踏んでいるわけだ。
近年の勘違い事故例を見ると、マニュアル車で事故を起こした例はあまり聞いたことが無い。時代の流れで今やトラックにもオートマ車が登場し、普通車のマニュアル車を見るのは至難の業。けして昔のようなマニュアル車を生産してほしいとは言わないが、あの時代の勘違い事故はなかった事を思い出す。
2021年11月14日投稿
山陽自動車道の廿日市付近を走行していると標識に、ここから広島岩国道路と表示される。えっ!ここから別料金か?と思いながら更にそのまま走行すると何も無かった様に、ここから山陽自動車道と看板が表示される。それで、気になるので後日調べてみた。
国道2号(別名宮島街道)が慢性的に渋滞している為、その緩和策として廿日市~大竹・岩国間をバイパス建設の構造が上がった。廿日市~大竹・岩国の部分を日本道路公団が主体で高規格道路の建設計画し地元の用地買収等で頓挫していたが、自動車専用道路として建設が進んだ。それとは別に、その、予定地が(注1)国土開発幹線自動車道の管轄、高速自動車国道(現山陽道)の計画予定線で有った為に、廿日市~大竹・岩国間の前後に山陽自動車道の建設が行なわれその結果、廿日市~大竹・岩国間は高速自動車国道ではなく自動車専用道路となった。ちなみに山陽自動車道は完全に全線開通はしていない。それと同時にこの区間は自動車専用道路で、最高時速は80㎞に制定されている。なのでこの区間に入ると広島岩国道路と看板が表示される。つまり、普通の一般有料道路なのだ。
では、料金はどうなのか?勿論その区間の有料料金(高速料金よりも高い)があるが、九州方面・大阪方面に乗り継ぎ走行した場合、通常の距離制が適用され、中国自動車道・山陽自動車道のどちらを選択しても料金は同一になっている。標識にせよ料金にせよ、またその区間は乗り継ぎとややっこしい。私の地元神奈川の保土ヶ谷バイパスは、日本一の交通量で片側3車線路線延長約13キロ最高速度80㎞の自動車専用道路で、国土交通省管轄になり開通当時から無料であり、解りやすい。また、全国の高速道路の一部では地方自治体が観光客を誘致する為、利用料金を負担し、無料化または利用料軽減を図っている。
注1 国土開発幹線自動車道 全国的な高速自動車交通網を新たに形成させるため新都市及び新農村の建設等を促進する
2021年11月16日投稿
昔、米国から沖縄返還され暫く車は右側通行だった。初めて沖縄に行ってレンタカーを借りた際、沖縄は右側通行ですのでお気を付けくださいと言われたのを記憶している。日本では車は左、歩行者は右の国、車は右、歩行者も右の国、またはどちらでもない国と、世界の人と車の通行方法は様々だ。日本は明治時代人力車を避けるため、車は左に避けたのが由来だそうだ。そこで、人と車の通行方法を検証してみた。
道路にガードレールがないと想定し、国産車は右ハンドルで欧米・アメリカ等は左ハンドルだ。仮に交通事故を想定した場合、日本は車を運転中歩行者は左前方に見え、対向車は右側をすれ違う。運転者が右利きが多いと仮定して、仮に運転者が居眠りした場合、対向車との接触する確率は高くなり、歩行者はある程度回避されるが、運転者は右ハンドル同士なので双方に負傷する確率は高くなる。そこで、車の左ハンドル・左側通行・歩行者右側通行とした場合、運転者は左側歩行者をより近くすれ違う感覚で通過し、右折の時は人の視界は悪くなる。しかし対抗車両と接触した場合、運転者の負傷確率は少なくてすむ。次に、車の右ハンドル右側通行・歩行者右側通行の場合は、右折時歩行者の後方視界がよくわかり、左折時の歩行者は前方左側視野が確認でき、対向車衝突の際、負傷程度も軽減される。先に述べたように、右利きを想定したとき対向者の人の接触は少なく済む。対向車との接触も正面衝突を除き負傷の確率は軽減される。
そして次に、車の左側ハンドル左側通行・人の左側通行を考える。まず歩行者は前方から来ない上、左折時歩行者の視野は良くなる。右折の場合、前方歩行者・対向車接触の負傷確率は軽減され、また仮に居眠りを想定した場合、右利きは対向車が障害物がわりとなる確率と、歩行者との距離がある程度保たれ安全が多少確保し、左利きでも左側対向歩行者の接触は軽減される。なんだか話がややっこしくなったが、ようは人も車もハンドルも左、またはその反対のすべて右でスッキリする交通安全運動でした。
※補足 未来構造 ハンドルが中央だったら?全ての道路が上下線左折のみ?歩行者は完全分離された歩行者専用道 自転車は13歳以上免許制?
2021年11月21日投稿
全世界で大流行したペスト(黒死病)菌は1350年代ヨーロッパ地域を中心に流行して、ヨーロッパ人口の約3割超の人が死亡し、それから現代までの700年間に於いて完全に消滅していなく、近年主にアジア地域に少数だが発生している。その黒死病は、1400年代を中心に当時の全世界人口2割約1億人亡くなっている。日本では、2020年1月に中国武漢からの帰国者の人が新型コロナウイルス感染症第一例からわずか2年で死亡者は1万8000人を超えた。
第二次世界大戦終戦までの約15年間の全世界の戦死者(戦争に依る民間人・飢餓・病気)は約8000万人超で、日本は約310万人だ。戦争と菌では比較できないが、どこかの国の最初の発生源、一人若しくは数人から始まり、今現在累積死亡者は、わずか2年で世界全体450万人超が亡くなっている。先に述べた黒糖病は700年で1億人だが、ワクチンの開発技術により、そこまでは死亡しないと推測されるが、いずれにしろ脅威に過ぎない。
そこで今回の話は、世界で製造している数社のワクチンで、全世界の死亡率を下げているのは事実であり、もし、そのワクチンが製造できなかったら世界はどうなっていたのだろう?ヨーロッパでペストが発生したわずか十数年で、7~8千万人が亡くなると言う事なのか?戦争は人間の意思で止められる。しかし菌はそうではない。どんなに人間が心得ても隙をみて菌は感染してくるのだ。その感染を抑止したワクチン開発者・製造社にノーベル平和・化学・生理学賞を個人的に与えたい。更に、欲を云えば、1回のワクチン接種で生涯の免疫効果による感染しないワクチンを開発して頂きたいと思う。
最後に日本に於いては、今回を機に自国のワクチン製造で将来、もし新たな菌が発生しても、いち早く全国民に接種・投与できる体制を構築して、全世界をリード出来る国を目指したいものです。
2021年11月22日投稿
東京ドーム"https://www.tokyo-dome.co.jp/は東京都文京区にある総合複合施設で年間を通して各種イベント・プロ野球開催地として、大変賑やかである。
その施設の来場者数は年間約4000万人にのぼり日本の人口の3分の一に相当し、その規模が推測されるビック施設だ。そこで今回の話は、よくメディア等で”大きさは東京ドームの何個分”と広さの例えとして報道される。東京ドームの面積は約4.7haで、その広さを念頭に置き、報道内容を想像して観ている訳であるが、例えにされている東京ドームの広さを把握している視聴者はどの位居るのだろうか?たしかに、日本総人口の3分の一の入場数なので知らない人は居ないはずだ。でも、一度も行ったことのない人もおられると思う。そのような方が前記の内容の報道を観て、広さを理解できるのだろうか?
では、どう説明したら理解できるか?1ヘクタール(1ha)は、100m×100mなので東京ドームの広さは約470m×470mとなる。そうすると、東京ドームを報道的に言えば”東京ドームの広さはおよそ470メートル四方の広さです”と話されたらよく理解できる。例えば”〇〇県に出来た〇〇施設は1.5キロメートル四方の面積と同じ広さで”と解りやすい。何故、東京ドームを例えにするのかはよく解らないが、何かの事情があるかもしれない。
余談ですが、恥ずかし乍らこの年になって東京ドーム・東京ディズニーランドは一度も行ったことがなく、あの世に行く前に是非行って見ようと思う。
2021年11月27日投稿
日本のレール幅は1067mm(狭軌)から1372(狭軌)mmそして1435mm(標準軌)と幅が色々で、主にJR在来線・私鉄が狭軌1067mmそして新幹線・一部の私鉄は1435mm、1372mmは首都圏の一部私鉄と都電です。幅が中途半端なのは、イギリス発祥でフィート・インチの関係から、当時日本が採用した3フィート6インチ1067mmを採用した。1インチは2.54㎝なので中途半端な数字だ。ならば3種類の幅の真ん中をとって4フィート2インチ1.27㎝とスッキリする。ちなみに神奈川県横浜市金沢区にある東急車両工場は新幹線を製造していたため、隣接する京浜急行電鉄経由で東神奈川からJRへと新幹線を輸送した。なので(標準軌)1435mmで共通だ。相互乗り入れする場合は、幅が共通でなければならない。
次に、図2を見てもらうと、列車がカーブする時の傾きの断面図で、重力と遠心力を回避する為に遠心力が作用する側にレールを高く(カント)し、更に図3の車輪の(フランジ)内側から外側にかけて円周の直径を小さくして、左カーブの時は右側車輪は円周の大きいフランジ左側いっぱいにより脱線を防ぎ、左車輪は左外側円周の一番少ない方に寄る。つまり、左右の回転差と脱線防止、またレールを傾けて乗客の安全を確保している。運転士側もカーブの手前に"例R40"と制限速度の標識で促している。
余談ですが、フランジは平らで無い為、例えば雨天時に運転士がエマー(非常ブレーキ)を掛けた場合、若しくは指定の停止位置に停止できない場合のブレーキ操作により、レールと車輪が摩擦で車輪の接地面が削られます。従って、その後の走行は真円でないためにゴトゴトと音が発生し、その場合運行を終えて車庫に入り車輪を研磨する手間がかかります。
表2右上の図は列車の電気を送る構造です。架線側はプラス、地上レール側はマイナスで、基本1500ボルトの電気が流れています。従って裸足でレールの上に乗り鉄の棒なので架線と接触した場合感電死する恐れがあります。その電気の送電は路線に近隣する変電所から送電されますが、一つの変電所では全区間の列車を動かす事はできない為、それぞれの変電所は指定区間を送電します。そのため、例えばAの変電所の最後の地点と次のBから始まる地点とが交差する場所があります。その区間をセクション区間と言い、A変電所の電圧・電流とB変電所の電圧・電流の電圧・電流差が生じます。従ってそのセクション区間を通過する列車は特に注意が必要になり、列車は架線からパンタグラフ(列車の屋根の上に設置されている給電装置)経由で電力を供給している為に、例えば列車の前方パンタグラフが、A変電所側と後方パンタグラフがB変電所側で供給される場合が特に注意が必要になり、高速でその区間を通過する場合は問題ないが、仮にその区間を停車・停止した場合は、架線が溶断(切れる)する恐れがある。従ってその区間は、万が一停止する場合はその区間を避けるようにセクション板(標識)を設けている※図3標識逆かも?
次に信号で、表1を見て頂くと信号と信号の間に1列車が存在します。このパターンを1閉塞1列車と呼び、運転従事者の基本中の基本でこのルールがあるおかげで安全が保たれています。つまり、信号の1閉塞(信号と信号のあいだ)区間には1列車しか入っては駄目だと言う事。列車はその区間から次の信号を通過しなければ、後続の列車の前方の信号は赤のままです。ただし、例外があります。車両故障等により牽引連結する場合は、例え前方の信号が赤でも非常運転走行(運転士起立運転)で当該列車に接近できます。この場合、ATS(後で記述)を切るか警報が作動したままの侵入になるので、最善の注意が必要です。
そのATSですが、車両の先頭にATS(自動列車停止装置)が装備され地上側は線路の間に設置されていて、前方の信号表示の内容を列車側に伝えます。例えば、前方の信号機が黄色の場合、その装置の接地箇所迄に40キロ以下で走行しなさいと促します。ホーム前方の信号機が閉塞信号ではなく、出発信号の場合で当該列車が止まる時、停車位置を誤り、その信号を少し通過して停車位置を治すためにバックすることは出来ません。一度その信号機を通過すると後ろの信号機は赤から黄色以上に変わり衝突の危険があるからです。その場合運転士は、運転指令所に連絡し支持を仰ぎます。また、閉塞信号機の場合は例え停止位置を直しても、後ろの信号が赤の為大丈夫です。
次に信号機の表示内容ですが、条件が軽い順に青・青黄・黄・黄黄・赤と5種類有ります。自動車の交通信号は基本的に3種類ですが列車は種類が多いです。基本の信号以外に閉塞区間が長い場合で中間地点・カーブ地点等に中継信号機が設けてある場合があります。その表示方法は丸い標識に白の電球で縦→進行・斜め→注意・横→停止と表示されます。先ほどの5種類の信号は、青はその区間の指定速度、青と黄色は減速信号60キロ以下、黄色は注意信号40キロ以下、黄色と黄色は警戒信号20キロ以下、そして赤は停止となります。
上記以外は構内用の誘導信号、ホーム番線侵入表示等があります。また、信号機がないATO(自動列車運転装置)の場合、地上から速度信号を列車に伝達し、運転士は運転台前部の速度表示に従って運転します。また、乙種電気車(路面電車)等は鉄道信号のほか道路交通法の信号にも従います。
余談ですが、踏切の遮断タイミングは、各駅以外の駅通過列車の場合、指定区間を指定速度で通過すると先の先、その先の踏切も遮断されます。
最後に当該駅に停車しなければならない列車が、ホーム前方の信号機を完全に通過した場合、例えば10両編成の列車が最後の10両目も通過した時は、バック出来ません。この時は指令所の指示で後続列車を止めるか、次の駅まで行くことになります。いずれにしろ、この案件は列車事故扱いになります。今回の記事は多少長くなりましたが日々安全運転に従事されている鉄道業事業の皆様に感謝を送る今日この頃でした。
2021年11月29日投稿
運転士は乗務前に点呼者に点呼を行います。アルコール検査・氏名・健康状態・携行品・運行内容・当日の注意事項・その他励行事項を報告します。車両構内から出発する場合は、車両の下回り・機器等の点検運行確認・安全確認を行い、前方信号(構内信号)に従いホームの停止位置まで進行して出発時間まで待機します。その間、車掌さんとの確認事項・電車の方向指示版等の確認します。出発時間になると、前方場内出発信号が青に変わり、車掌さんがドアースイッチを閉にして運転士に出発の合図(電鈴)を送ります。この間、運転士の操作は電車の車種に依って違いますが、基本操作は運転台後方左右にあるドアースイッチ閉を確認・マスコンキー(鍵)でブレーキ解除・方向切り替え器”前”・車両前進後進レバー”前”・ブレーキ(エマー)非常位置から解除しブレーキの確認操作・ATSまたはATO警報ランプ・警報ベル解除・ドアー閉ランプ確認・車掌出発合図の確認・出発信号の呼称・ハンドルレバーをニュートラル位置から力行方向(モーター電源ON)にして電車は動きます。ブレーキ位置は車種により異なります。左側力行(ノッチ)・右側ブレーキ・ワンハンドル式は、ニュートラル位置より前はブレーキ・手前は力行(数段式)となります。踏切がある場合は、遮断機が降りている確認表示、障害または踏切非常ボタンを押した場合は、発光信号が回転して運転士に停止を促します。電車はドアーが閉まらないと力行位置にしても動きません。戸閉ランプが消灯または点灯しないと動かず安全対策が取られています。
運転中は信号表示内容の指差呼称・駅進入時は基本ブレーキ操作で停止位置に止めます。尚、走行中に信号表示条件の速度以内を以上で走行した場合は非常ブレーキが掛かります。また、ワンハンドル式の場合、両手を離すと非常ブレーキ・左側力行ハンドルを離すと同じく非常ブレーキが掛かり運転士の居眠り等の防止に備えています。走行中は、ただスピードを出すのではなく、区間最高速度・カーブの制限速度・駅の時間に合わせた定時運転走行で運転します。
次に、終点の駅に近づいた場合、スピード条件が徐々に制限されストッパーに衝突しない様に停止位置まで徐行し停止します。停止したらまずブレーキを(エマー位置)非常位置に移動し、前後レバーをニュートラルに戻し、さらに左右の車掌スィツチ閉を確認して方向切り替え器を”後”に切り替えます。折り返し営業運転の場合は、車掌側のドアースィツチは開の状態、つまり乗客を降ろして居る状態です。運転士側はこの時点でホーム側車掌スィツチを開にして車掌さんにドアースィツチを閉する合図を送ります。最後に方向版(行先)・尾灯を切り替えて乗務員は前後交代できます。万が一運転士が車掌スィツチを開にせず車掌側に合図を送った場合は、ドアーが締まり乗客を挟む等の事故につながります。尚、最終電車の場合は車内点検後、各電源・主電源・パンタグラフを降ろし転動防止のため輪留めをします。
参考ですが、電車は満員でも空車でも車両の高さは一定されています。さらに、ブレーキも同じで自動圧力調整で運転士のブレーキ操作は状況に変わらず操作しています。
鉄道の運転士になるためには、健康診断・適性検査・車両構造・運転法規等で誰でも受験できます。学歴も関係ありません。しかし、現状は各鉄道会社に就職しなければ運転士になれないのが現状です。おおよその鉄道会社は運転士希望者は車掌職を経験して運転士になっています。大事なお客様を輸送するに当たり、見習い運転士は動力車操縦者養成所で運転法規・信号・電気・車両構造・人命救助処置等の教育を受け、卒業試験に合格すると各現場で師匠と同乗して合計約5~6ヶ月(学科含む)訓練をし、最終試験は国交省の立ち合いで実際にお客様を乗せて試験をします。
運転操作試験内容は、構内での車両点検試験(任意の故障または障害物の発見または処理)等、走行試験は信号歓呼(信号表示内容を歓呼確認)指差確認しているか?・目視で定時速度が確認できるか?・駅侵入停止操作で基本ブレーキ操作(停止位置迄何回もブレーキ操作は減点対象)ができているか?・停止位置は許容範囲の位置か?そのすべて合格し、国交省から動力車操縦免許が与えられます。ちなみに、信号歓呼を一つでも言い忘れたらその場で不合格です。例え、信号を見ていてうっかり言い忘れても、信号を見ていない運転とみなされます。その様な訳で、一編成数千人の乗客を乗せている訳ですので、安全を確保する為には、内容が厳しくても当然だと伺えます。乗り物を操作する場合、どんなに安全を徹底しても、人はヒューマンエラー・自動運転はマシンの故障なので無事故は100%とは言えませんが、両方を備えて乗客の安全が確保ができています。
避難誘導訓練は主に構内で訓練します。ドアーの非常コック操作・線路への誘導、車内での指示・放送等多様にわたります。また、人身傷害・接触事故・車両火災等は現場での冷静な判断、行動が求められ、状況報告・車両損傷の有無など的確に指令所に報告し早期運転再開を目指します。最後に、この記事を見て運転士に興味をお持ちになるとしたら、まず鉄道会社に就職して運転士を目指して下さい。また、鉄道会社に依りますが、運転士コースまたは、駅員さんから車掌・運転士とステップアップ方式などです。特に健康診断で視力・聴力・色弱そして適性検査(クレペリン)等は必須になります
※最後にここで説明した運転操作の内容は、あくまでも個人の見解で運転マニュアルでもなく”参考”です。その通り動く、または操作手順も”参考”であり、実際は異なります。ご理解の程、了承願います。