時事逓信屋 PAGE 10

未来の水素マシーン(Hydrogen Generator)               

未来の水素マシーン(Hydrogen Generator)


FUTURE STORY


 水を硫酸ナトリウムで電気分解すると水素と酸素が発生する。と、言う事は水素と酸素が結合すると水になる訳で、その水は一度結合した水は、その後 酸素に触れても水は水のままである。水(H2O)→水素分子が2つと酸素原子1つで2H2+O2となり、化学反応の結果2対1の水は2対1+1のように更に結合する水は存在しない。つまり、自然界の法則は変えられないと言う事である。それらを踏まえて考えると、例えば水を製造するには自然界では、いとも簡単に作るけれど、人工で水を作るのは熱エネルギーを要する。それは水素も酸素も同じ事が言えて、物質の製造には熱エネルギーを要する事が言える。

そこで、水(一般的な自然界の水)を人工的な熱エネルギーを一切利用せず、硫黄ガスと海水をそれぞれ化学反応させて水素だけを取り出し、酸素は自然界に放出して、更に水を作り出す循環式ECO水素発生装置の実用化に向けたある企業のエネルギー開発(ECOHG)に着目してみたい。 具体的にこの装置は、自然界の水を、もう一度酸素と結合させて水素だけを分離させるという、化学式を覆す画期的な方法である。つまり、一度、水になった水は酸素に触れても水は水の概念や常識を変えると言うのだ。しかもこのマシーンは地球の大気、つまり窒素と約2割の酸素で構成されている空気の成分を、人口熱エネルギーを使わずに水素以外の必要のない酸素2割を大気に放出して自然法則を維持すると言うのだ。

例えば、飛行機のジェットエンジンは、フアンローターから入った空気を圧縮させ、ジェット燃料で燃焼してタービンを回して、圧縮された燃焼ガスで推進力を発生させるが、このECO装置を翼の内部に格納し、瞬時に水素化された自然燃料を利用して圧縮燃焼後、機体を動かして推力を生み出す事ができる仕組みだという。これは、なによりもジェット機に従来の燃料は一切要らなくなるのだ。ジェット燃料が必要ない分、機体の火災や自重の軽減、燃料コスト・航空運賃の削減・メンテナンスの簡略化など大幅な期待が得られる。勿論、航空機に限らず船舶を含む全ての輸送手段や発電等、世界全体のエネルギー消費効率が劇的に改善される。その上、CO2排出量を100%削減できる至りつくせりのマシーンで、なおかつ地球に硫黄や空気がなくならない限り半永久的に稼働できるのがこのマシーンの魅力だ。 これは航空機を例えているけれど、利用用途は上記のように無限に近い。何よりも地球の大気を利用して高エネルギーを生み出し、CO2ゼロの地球環境に優しいこのマシーンは、ノーベル化学・環境賞(新設)の授賞を何度あげても過言ではない優れたマシーンである。

また、新ECOエネルギーにより、エネルギー需要が消滅した国の対処については、利益を得た世界全体の新ECOエネルギー利益均等割りシステムで基金を創出して、利益を失った国に、経済が安定するまでECO基金で補填保証を行うなど、世界全体として不公平是正を配慮した取り組みの案を打ち出している。実はこの案の創設者は、ECOマシーンを開発・製造した民間零細企業である。

その至りつくせりマシーンの仕組みをもう少し説明すると、火山地域周辺で発生する硫黄ガスと海水を化学反応させて、それを空気の成分を調整した酸素と結合させて水素を取り出すという構造で、非現実的逆転発想で得られた発明である。水素を生み出すこのマシーンの動力資源は、すべて自然界のものである。この装置は硫黄と海水合わせて1立方m、重さにして約1tで、上記の航空機に使用した場合は、成田~サンフランシスコ間往復を無給油で飛行できる。マシーンの大きさも航空機の場合は1平方メートル相当で、利用用途に応じて比例した大きさになる。

さらに、製造コストや技術に至っては自然界の液体・気体を混ぜ合わせるだけなので中小の工場でも簡単に製造できる代物だ。さらに、このマシーンは唯一排出する副産物があるが、それは水である。これも水飢饉、水不足地域や水に悩む国などに設置すれば、一石二鳥を含む多大な成果が期待されるだろう。残された課題は、火山国でない国、海のない国への硫黄成分や海水の輸送コストのみであるが、この問題は些細なことである。また、このマシーンは現在、小型化(現状の約55%)に成功しており、ドローンや自動車等にも搭載可能であるという。

最後にこの画期的なマシーンを開発・実用量産化した社員数名の小さな企業は、商品技術の特許権を放棄して利益の半数を「地球を救う新環境ECO財団」へ寄付して創設した。

化学の常識は、常識を覆す非常識から生まれる事がある。また、環境維持は利益よりも勝る I hope for a future like this

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